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世界情勢から学ぶ〜ウクライナ侵攻〜
ウクライナ情勢が緊迫している中で、大人が子どもたちに伝えなければいけないことは何か。立場が違えば、価値観も違い、考え方も異なります。子どもたちが将来社会で活躍するための「当事者意識」について、スクモールがわかりやすく解説します。
● 何が起こっているのか?
ウクライナ情勢が緊迫している中で、日本での報道は「戦争が始まるのか」そんな感じです。もちろんまさにそうなのですが、これが一体どういうことなのか、何が起こっているのか、有識者以外には分かっていない人が多いと感じています。ニュースというものは一般人に対して報道するわけですから、もう少し経緯や背景を報道してほしいと思っています。私自身も専門家ではありませんので詳細を把握しているわけではありませんが、その一般人の視点において『子どもたちに説明すること』を意識しながら日々ニュースなどを見たり調べたりしています。
ロシアは元々ソ連でした。ソ連が崩壊した後、ロシアそしてその周りに独立した国々ができました。ウクライナもその1つです。2014年にウクライナの南に位置するクリミア半島をロシアが占拠して、これも報道にありましたが、今回の問題はここから始まっています。簡単に言うと、ウクライナにはロシア側の人々と欧州側の人々と半分ずついて、その対立がウクライナ国内で紛争となっています。ウクライナ政権は欧州側でNATO (北大西洋条約機構) に加盟したいと思っていたものの、NATOはあくまでも欧州圏でありアメリカとも協力体制を敷いています。つまり、ウクライナにとっては欧州の一部になるのと同じことです。
しかし、ロシアとしてはそれはアメリカ側につくのと同じで、なんとしてもウクライナのNATO加盟を阻止したいわけです。ロシアのすぐ南にあるウクライナがNATOに加盟すれば、敵対するアメリカがすぐ喉元にいるのと同じです。だからクリミア半島を占拠してロシアの統治下にあることを維持したいということです。今回、ウクライナに侵攻すれば、アメリカや欧州が非難し武力衝突もあり得る、、、それが今回の一件です。日本での報道を見る限りでは、単純にロシアがウクライナを攻めようとしている、それをアメリカと欧州が止めようとしている。これは、どう考えても一般人からしてみれば「ロシアは何やってるんだ」となります。経済の側面など様々な背景はありますが、ニュースだけを見る一般人にとってはそう見えるだけでしょう。
● 当事者意識を常に持たなくてはいけない
ここで、ロシア側の立場に立って、今の行動がどんな正当性があるのか考えてみたいと思います。ソ連が崩壊したものの、ウクライナには多くのロシア人が住んでいて、ロシアの人々からすれば『奪われた領土』なのかもしれません。その奪われた領土がアメリカや欧州の傘下に入ることは決して許されないと感じるのは当然です。例えば、日本でも北方領土は日本の領土だという前提ですから、それが他の国や地域に統治されるとなれば猛反発が起きるでしょう。ロシア国民としても同じことなのかもしれません。ウクライナは元々ロシアと同じでそれを奪われた、取り戻す必要があると。そう考えると必ずしもロシアが悪でアメリカと欧州が正義とは思えなくなってきます。
勧善懲悪というものは世の中にはほとんどなく、立場によって意見が違って、価値観も違い、考え方も異なります。子どもたちに伝えたいのは、ちゃんとそれぞれの立場に立ってみて、物事の良し悪しを判断する必要があるということです。仮説的でも良いので、逆の立場の人がなぜ理解しないのだろうか、なぜそんな行動を取るのかを考えた上で、何が正しいのかを判断することが大切だと思います。
決してロシアを擁護するつもりはありませんが、そのような思考力を持たなければ、メディアや偏った情報によって本当に正しい判断ができなくなってしまいます。子どもたちが将来社会で活躍したり、日本を動かすような立場になったときに、そのような物事の考え方ができる人材であってほしいと心から願います。このブログを見てくれた子どもたちには『自分で今起こっていることを調べてどちらの立場にもなりきって、自分の意見を持ってほしい』そんな気持ちが強くなっている今回のロシアの動きです。世界情勢を他人事と思わずに考えれば、そこから得られる知見があります。スクモールでは、そのような本当の意味でのグローバルな人材を育てたいと思いながら、授業をしています。
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